指導を希望する方へ

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見学・仮配属は大歓迎です!

当研究室に興味を持っていただいてありがとうございます.学部生の皆さん,当研究室で仮配属を経験してみませんか?皆さんが講義で学んでいる内容が最先端の研究の現場でどのように生かされているのか,それを知ることは学習の大きなモチベーションになるかと思います.下記に当研究室の方針などを記載していますが,細かいことよりまずは経験が一番です.単位にはなりませんので完全に自主的な活動(来る時間帯や頻度も自由,途中でやめるのも自由)となりますが,1~3年生まで(あるいは大学院から当研究室を希望する4年生の方など),どの学年であっても研究室に受け入れます.ちょっとした部活動・サークル感覚で来ていただいても構いません.また,研究室見学だけでも随時受け付けていますので,どうぞお気軽にご訪問ください.詳しくは教員(渡邉)までお問い合わせください.

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連絡先 教員(渡邉)の連絡先を下記に示します.お問い合わせフォームからもご連絡いただけます. 基本情報 大学住所〒930-8555 富山県富山市五福3190富山大学工学部工学科...

当研究室について

詳しくは研究内容を参照いただきたいのですが,当研究室は「電波を用いて物体の画像を生成すること」を主な研究テーマとしています.より具体的には,電波を放射して物体ではね返ってくるまでの時刻を計測することで物体までの距離を測定する「レーダ」と呼ばれる技術を用います.さらに,例えばレーダを航空機や人工衛星,最近ではドローンなど,移動するもの(「プラットフォーム」と呼びます)に搭載して色々な位置からレーダで観測を行い,これをうまく合成することで単に物体までの距離だけでなく,物体の形状がわかる画像を生成しようという技術が「合成開口レーダ」(Synthetic Aperture Radar: SAR,「サー」と発音)です.

元々のレーダの受信信号

受信信号から生成したSAR画像

上の画像のように,SAR画像生成(画像再構成)を行う前のレーダの受信信号は一見すると不規則な雑音のようなものですが,これに圧縮(レンジ圧縮,アジマス圧縮)と呼ばれる信号処理を行うと,観測した地表面の形状が明確に現れます.これは地上にアンテナを固定したレーダで地表面を観測しても成しえないことです.私(渡邉)が学生時代初めてこの技術に触れた時,このように一見無意味な信号から鮮明な画像が現れる様子に大変感動したのを覚えています.

電波を通して見た世界は,普段私たちが目にするのとは違った世界で,SAR画像は可視光とは異なる様々な情報を引き出せる可能性を秘めています.このレーダの技術をコアとして,安全安心な住みよい社会の実現に寄与することが,当研究室の最大の目的です.電波は目に見えず,耳にも聞こえないため,なかなか理解が難しい分野かと思いますが,難しいからこそ研究する価値があります.当研究室ではレーダの実験を行うための測定装置や電波暗室(壁や床からの不要な電波の反射を抑える実験室),レーダを搭載する大型ドローンといった高度な研究・実験設備を備えており,他では得難い経験をしてもらえると自信を持って言えます.学生の皆さん,若い時の貴重な時間をかけて取り組む研究を,私たちと一緒に価値のあるものにしませんか?

指導教員(渡邉)のプロフィールについては下記ページをご覧ください.

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教員 教員(渡邉)のプロフィールを紹介します.指導を希望される学生さんなど,参考にしてください. 基本情報 氏名渡邉 卓磨(ワタナベ タクマ)出身新潟県新潟市学位博士...

基本的な方針

当研究室では学生の皆さんの自主性を大切にしたいと思っていますので,ミーティング等を除いてはこの日・この時間に来ること,いわゆるコアタイム制というやり方はとっていません.ただし,ミーティング以外は全部来なくてよいかというとそうではなく,自主的に来て研究を進める必要はあります.このあたりはコアタイム制などで拘束しても学生の皆さんは嫌になるだけでしょうし,かといって全部自由にしてしまうとほとんど研究室に顔を出さない学生も出てきてしまったりして,どの程度がバランスが良いのか私(渡邉)自身,現在でも悩んでいるところです.基本的には学生の皆さんを信用していますので,皆で楽しく活動できればと思っています.

色々と書いてしまいましたが,一生懸命取り組んでいただける方には当研究室でたくさんの良い経験をしていただけることをお約束します.そのためには私(渡邉)は指導,研究機材や資金面での支援を惜しみません.大学での研究活動はそれだけ価値があるものだと考えています.

求める学生像

もちろん当研究室のテーマに興味を持って来ていただけるのが何よりですが,そうでなかったとしても研究テーマに真剣に,かつ自主性をもって取り組んでくれる学生を求めます.これまでの成績に関してはあまり関係ありません(もちろん良いに越したことはないですが).私(渡邉)自身も大学の学部時代の成績はお世辞にもよかったとは言えませんが,こうして今学生の皆さんと研究活動が行えています.学部の講義では基本的に教わったことをきちんと理解できているかが評価の対象だと思いますが,研究では自分で疑問を持ち,それに対して自ら調べて解決を行うことが求められます.これができる人(もしくはそうあろうと努力する人)とできない人では,研究室での成果,さらにはその後社会に出てからの活動に大きな差が生まれると思います.

研究テーマの設定

基本的に,研究内容のページにあるような,電波を用いたセンシング・イメージング(画像化)に関連した研究テーマを各自に割り当てます.ただし,こちらからテーマを押し付けるようなことはしたくないので,各自にヒアリングをしたうえで,興味を持ってもらえそうなテーマを当人と相談しながら決定します.学生の皆さんからの研究テーマの提案も大歓迎です.実際,現在進めている研究にも学部学生から提案があったテーマをベースとしているものがあります.あまりにも研究室の方針と逸脱するようなものは難しいかもしれませんが,多少教員の専門から外れていたとしても,研究室の強みとうまくマッチさせた研究テーマを設定できないか検討します.また,当研究室では先輩の研究のお手伝いや引継ぎのようなテーマには極力ならないようにしています(実態として関連のあるテーマで一緒にやるみたいな形になることはあります.もちろん学生同士の協力は重要です).これは学生の皆さん一人一人に自分の研究テーマに責任をもって取り組んでほしいからです.

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研究内容 下記内容は現在制作途中です.今後各テーマの詳細を記載していきます. 概要 当研究室では,電波を用いた画像の生成手法と解析手法について,理論と実験の両面から研究...

卒業・修了の要件

以下に当研究室で卒業・修了に求める要件を示します.といっても,普通に大学に来て研究活動をしてもらえれば何も問題になることはありません.

学士

  • 卒業論文を執筆して期限までに提出すること
  • 卒業研究発表を行うこと

知能情報工学コースとしては,卒業研究発表を実施するか否かは各研究室の自由ということになっていますが,当研究室では卒業研究発表を実施しています.修士では以下の通り少なくとも1回の学会発表を求めていますが,学部生の皆さんも学会発表は大歓迎です.実際に学部生の後期で学会発表をこなす人もいます.あまり難しく考えず,気軽にチャレンジしてみてください.

修士

  • 修士課程の在籍中に原則として少なくとも1回は学会発表を行うこと
  • 修士論文を執筆して期限までに提出すること
  • 修士論文発表を行うこと(知能情報工学コース全体で実施)

修士課程の皆さんには少なくとも1回は学会発表を行ってもらいたいと考えています.研究活動として大変良い経験になるのはもちろんのこと,研究室の負担で遠方に旅行できるチャンスです.できれば先生に言われたから仕方なくではなく,学会発表もイベントの一つとして楽しめるのが望ましいと思います.

当研究室と合わないと思われる方

  • できるだけ研究室に来ないで卒業・修了したい方
  • 研究室での活動以外のやりたいこと(趣味・資格・アルバイトなど)の比重が極端に大きい方
  • 受け身な方,研究室を授業の延長だといつまでも考えている方
  • 不誠実な方
  • 何事にも興味を持てない方
  • 研究以外の研究室の運営に協力的でない方
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